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2018年ノーベル化学賞は

 酵素の指向進化に関する研究のF. H. Arnold先生、ペプチドと抗体のファージ提示法に関する研究のG. P. Smith先生、G. P. Winter先生に授与された[1]。およそ100万ドルの賞金の半分がArnold先生に、他を二人がシェアする。今回の賞は、タンパク質の進化を利用すると、分子科学の様々な課題を解決できる、威力を認識させていて、化学、分子生物学、タンパク質科学が統合された学際的領域である。実際に指向進化、ファージ提示法のいずれもが広く利用されている方法である。例えばArnold先生と二人の共同研究者で立ち上げた会社では、指向進化によって開発された酵素を使い、ペストコントロールできる、ベストに近い昆虫フェロモンを製造している。またファージ提示法を使うと、医薬品として使われる、高いバインディング親和性を持つ抗体を同定することができる。今回の魅力的な賞は、実験室でのわずか数十年の間の進化が、自然界では考えられない特性を調整する能力を、いかに革命的に変化させたかを示すものである。タンパク質進化、が真価を生み出した。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 October 8, p. 4.

18.10.10

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