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2018年ノーベル医学生理学賞は

 本庶佑先生ならびにJ. P. Allison先生に、免疫チェックポイント阻害の開発に対して、授与された[1]。二人はおよそ100万ドルを分け合うことになる。研究から生まれた一連の抗がん剤は、免疫細胞が身体を攻撃することを避け、腫瘍を追いかけることを可能にする。少なくとも米国では、六つの抗がん剤が承認されてチェックポイント阻害を利用して様々な腫瘍の治療に使われている。1990年代に始まった本庶先生らの研究では、T細胞にPD-1というタンパク質があることを発見し、それが別の細胞にある別のPD-L1にバインドすることで免疫系の活性化のブレーキとして働く。このバインディングでT細胞は攻撃から撤退することになる。多くのガン細胞は免疫系を騙し、表面でPD-L1を発現することによる攻撃を駆動させないようにしている。免疫系は現役でなくてはならない。本庶先生らは、PD-1を抗体でブロックすると、腫瘍が小さくなることを発見した。Allison先生らもまた1990年代に研究を始め、別のT細胞タンパク質であるCTLA-4を見出した。それもまた体内の外敵に応答するT細胞の活性のブレーキとして作用する。CTLCA-4をブロックすると免疫系はフリーになり自由に腫瘍を攻撃できる。ネズミで行った実験でも、CTLA-4の抗体は腫瘍を小さくしていた。ブレーキが歴史的な発見になりました。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 October 8, p. 5.

18.10.9

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