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異質な結合であると

 考えられてきたガリウムやホウ素同士の三重結合を含む化合物の合成に、化学者は成功してきた。周期表13属で、ホウ素とガリウムの間に位置するアルミニウムのそれはこれまで合成例が、ないミウムだった。その中今回Al間の三重結合に関する提案を、学生時代に行なっていた研究者と別の研究者らが、独立して、ナトリウムイオンを含む気相中のクラスター中に、その結合が、実験的さらには計算化学で確かめた[1]。二つの同一の元素間での理想的な三重結合は、10電子を含む。そのうちの六つが、二つの原子の間の、πならびにσ結合に使われて、四つが孤立電子対である。窒素のような原子価電子が五つの元素では、この状況にフィットしているが、アルミニウムでは二電子不足する。そこでナトリウムイオンが使われ、アルミニウムペアに四電子が供給された。計算の結果は、Na4Al2クラスターは安定であることを示し、パルスアーククラスターイオン化によってNa3Al2-クラスターが発生した。ここでナトリウムイオンは、三重結合から電荷密度を引っ張るために、窒素分子のような三重結合ほどは、完璧なそれではないもの、コンセプトが実証されている。四電子について、読んでへんし、という方もいるかな。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 September 17, p. 12.

DOI: 10.1002/anie.201806917

18.10.8

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