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[4+2]環化付加に対して

 [4+1]環化付加は、なかなか行かんかで、類似の系はなかった。その中1,3-ジエンと高反応性のビニリデンからシクロペンテンを構築できる新しい[4+1]環化付加反応が報告された[1]。成功の鍵は、二つのニッケルが隣同士に位置するジニッケル触媒である。この触媒が1,1-ジクロロアルケンから反応性ビニリデンの発生を可能にし、さらにそれが1,3-ジエンと反応するのも自演している。研究者らは数年を要して配位子設計を行い、近接する位置に金属原子を配置できるようにした。このジニッケル錯体、当初は[2+1]環化付加反応で、メチレンシクロプロパン合成に使うことを目論んでいたものの、ひずみの小さな五員環が得られた。Diels-Alder反応とは対照的に、段階的に結合形成が進行する。そのため立体化学の制御は難しいが、エポキシド、エステル、ニトリルを含む官能基が反応条件で生き残る。収率の向上は、配位子にあるベンゼン環の2,6位に組込んでいたイソプロピル基のシクロペンチル基への置換えで達成されている。少しバルキーで頑張る気〜になったのでしょうか。

[1] Chemical & Engineering News 2019 February 25, p. 4.

DOI: 10.1126/science.aau0364

19.3.11

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