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ペプチドのような

 基本的な生体分子をつくるには酵素を必要とする。それに対して生命のない状況で最初の複雑な生体分子がどのように出来たのかが謎である。そこで研究者らは、地球に生命体がない時にもおそらく存在したと思われる分子だけを使った実験を行った[1]。アミノ酸ではなくて、その前駆体であるアミノニトリルである。ニトリル結合のエネルギーを利用すると、そこからアミノ酸が直接合成できると考えられた。ここではアシル基の付加が鍵で、アミドニトリルを与える。これが副反応からアミンを保護している。ついでこの反応がタンパク質で発見された20のアミノ酸全ての前駆体からペプチドを導くことができることが示された。さらにこの反応が、原始地球のような条件でも進行し、水中でも高収率で生成物を与えた。ただし新しい方法では。硫化水素の連続付加も必要で、アミドチオ酸の合成と、それとアミノニトリルの酸化剤存在下での反応がペプチドの起源を導いている。なおこれらの連続付加が必要であるものの、今回の条件は、地球上の生命の始まりで起きた化学を理解するのにもっとも近い条件であるということができると述べられている。アミノニトリルで、実りある成果を得ました。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 July 22, p. 6.

DOI:10.1038/s41586-019-1371-4

19.8.3

 

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