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従来のカテナンや分子ノットは

 窒素原子のようなヘテロ原子を含んでいた。これらのヘテロ原子は、金属やテンプレートになる分子との相互作用によって、与えられる複雑なトポロジーをつなぎ合わせるために必要である。それに対して今回のカテナンはベンゼン環のみである[1]。「わかってんな、つくるぞ」の意気込み(おそらく)で、日本の研究者らは、ケイ素テンプレートを使ってナノリング部品を隣接させることを思いついた。部品を一旦環化させた後に、ケイ素を取り外し、かみ合った分子を完成させた。三つ葉模様ノットは特に難易度の高い挑戦的な化合物だった。最後の三段階の全収率は0.3%。計算や結晶学的データから三つ葉模様ノットは堅いと予想されたが、NMRスペクトルは、織り合わさった分子鎖は-95 °C以下でも、溶液中で素早く動くことを示していた。今回の成果は、これまでのフラーレン、カーボンナノチューブやグラフェンの他にも、機械的に結合した分子による炭素ナノ科学の位相世界が存在することも示している。新しいノットについて、ブログに乗っとったよ、とお伝え下さい。今回のカテナン、誰も勝てんなあ。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 July 22, p. 5.

DOI: 10.1126/science.aav5021

19.8.2

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