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原油の天然成分の

 一つであるベンゼンは、芳香環の安定性のために、別の化合物に変換する方法は、かなり限定的であった。それに対してベンゼンのC-C結合活性化の新しい方法が報告された[1]。昨年、ベンゼンのC-H結合を活性化できるアルミニウム錯体を報告した[2]オックスフォード大学の研究者らは、その研究を継続していた中、驚いたことにベンゼンのC-C結合に挿入できる錯体を合成した。反応は可逆で、不活性ガス雰囲気下室温で進行する。これまで報告されている数少ないベンゼン環を開く反応は全て、制御が難しく、短寿命の化学種を含んでいた。それに対して今回の新しいアルミニウム化合物は、不活性ガス下で保存する限りは、長期保存することができる。今回の容易で可逆なベンゼンのC-C結合開裂は、優れた成果である。これによって将来原油由来のフィードストックから得られる多くの複雑な分子の活用の幅も拡大することも可能になるかもしれない。ベンゼンを完全に変換するって難しいです。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 July 22, p. 6.

DOI: 10.1021/ jacs.9b05925

[2] DOI: 10.1038/ s41586-018-0037-y

19.8.4

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