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爆薬や推進剤のような

 エネルギー材料をつくる化学者は、生成物の立体化学や位置化学は気にしない。郊外でも市内でもそうである。その中今回合成化学者らは、四つのニトロエステル部位を有する六つの立体ならびに位置異性体の全てを合成した[1]。計算は、それらの化合物の爆発特性は類似であることを示していた。それに対して実際に合成した研究者らは、異性体によって融点が異なること、六つの化合物のうち二つを組合せると、融解によって不定形になる爆薬を形成すること、別の異性体は、86 °C以上の融点を有し、これは単独の融解によって不定形になる爆薬として最適であること、またある位置異性体は-40 °C以下でも液体で、推進剤として魅力的であることを見つけた。新たな爆薬を製造しその試験をすることは、危険を伴うことから、計算に依存しているところが多い。それに対して今回は、計算結果と、実験の違いが顕著になり、より確たる理論の開発の必要性も示された。合成を担当した学生はそれらをキログラムスケールかつ高純度で合成できることを記し、さらなる特性の解明は米国陸軍が興味を示している。US army, ああ見えても化学にも造詣が深い。

[1] Chemical & Engineering News 2019, August 12, p. 6.

DOI: 10.1021/jacs.9b06961

19.9.4

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