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MITの研究者らは

 人工知能にUS特許やReaxyデータベースに掲載の反応のアルゴリズムを学ばせた[1]。教育を受けた知能は、アルゴリズムを使って、与えられた分子に至る反応条件を含む合成経路を提案し、どの経路が、ステップ数や予測された収率の中で、最も好ましい経路かを評価する。さらに研究者らのシステムでは、ロボットアームがチューブをつなぎ、異なる反応剤をフロー化学モジュールや膜がベースの分離器に供給できるようになっている。このフロー化学をベースにした自動化では、より高い温度や圧力での反応も可能である。研究者らのロボットは、ぼ〜っとはせずに、アスピリンを収率91%で、(S)-ワルファリンを収率78%、4.1:1の鏡像体比で合成している。さらにそれは五つの医薬品関連化合物のライブラリーも構築している。すでに他の研究者らも、AI合成プランナーや自動合成を開発しているが、今回のMITのそれは、全自動系に最も近い。そのためこのコンセプトは合成設計を劇的にスピードアップし、異なる合成経路も台頭させることも可能にし、革新的である。苦心の賜物である。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 August 12, p. 5.

DOI: 10.1126/science.aax1566

19.9.3

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