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現存する光活性化染料は

 嵩高くて、小さな分子を高解像度でラベルできない。さらに高エネルギーのレーザーによる活性化が必要で、これによってDNAやミトコンドリアが損傷を受けて、タンパク質の交差連結や染料蛍光の色褪せが引き起こされる。それに対して新しい研究では、硫化剤であるローソン試薬を使い、通常の光活性化できない蛍光染料の酸素原子を硫黄原子に置換え、蛍光発光を抑制した[1]。ついで染料によって放出される波長よりも短い波長の低い強度の可視光を染料の溶液に照射すると蛍光が解き放たれた。この際酸素原子も必要である。研究者らは、この硫化によって、異なるバイオ分子を標的にできる赤、緑、青の光活性化できるバージョンの染料も創成し、そのうちの一つを使って脂質の液滴を可視化した。また別の染料で、タンパク質の特別な部位のマークも行なった。さらに二つの染料を同時に使うことで、別の部分のラベル化にも成功している。今回の系では、蛍光消光を単一元素の置換えで達成していることから、得られた分子は小さく、それをタンパク質にエンコードすることも可能で、別の試薬なしに蛍光発光させることができる点も特徴的である。ローソン、使わないと、えろ〜損します。

[1] Chemical & Engineering News 2019 October 7, p. 9.

DOI: 10.1021/jacs.9b06237

19.10.30

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