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気体である窒素

 ちょっと仲間はずれである。ハーバーボッシュで使われているような高温高圧下で反応するものの、気体状の窒素が活性な触媒種として作用することはない。その中今回国際研究チームは、窒素ガスを、ルテニウムをもとにした触媒に加えるとp-クレゾールの水素化脱酸素化反応を400%もスピードアップできることを明らかにした[1]。研究者らは反応容器を不活性ガスで加圧しようとした時にこの化学にでくわした。研究者らが気体状の窒素を水素ガスと一緒に固体状態の酸化チタン担持のRu触媒に加えたところ、Ru表面は窒素分子を活性化し、N2HあるいはN2Hが形成していた。これらの酸性水素がp-クレゾールの水酸基を追い出す一助になって、律速段階が水酸基の水素化から窒素の水素化にシフトした。研究者らはAl2O3、ZrO2や活性炭素を含む多重の担持表面でよりよく反応が進行することもみつけた。今回の反応は窒素が単に不活性な傍観者ではないことを示している、普段は小っそうになっているかもしれないけど。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 November 4, p. 11.

DOI: 10.1038/s41929-019-0368-6

19.11.26

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