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 クモ、スパイダー、優れたハンターである。失敗だ〜ということはない、おそらく。かなりな距離から餌食を驚かせて、ついで素晴らしい奥行き知覚で、襲いかかる。遅くはない。その二つの目は二層になった網膜をもつ。そこで二つの網膜の層のイメージの相対的な鮮明さが比べられて、それをもとにして距離が見積もられているらしい。ただしクモの心理状態を読むことはできないため実際にクモがどのようにこれを行なっているかは確かではない。それでもこれに触発された研究者らは、クモの網膜を模倣して、携帯電話やロボットのための単純で低出力なセンサーを作成したいと考えた[1]。現存するそれは、赤外光源か可動部品あるいはその両方を必要とする。それに対してある特殊な手法で光と相互作用できる設計された構造を付与した材料から網膜がつくられた。特に素子はパターン化された酸化チタンのナノ柱状構造を持つ二つの領域で出来ていて、それぞれが異なる焦点距離を持ち、クモの網膜が如くである。最後に直径3 mmの金属と光学センサーが組み合わされて、集めたデータをもとにイメージデータの深さが決定された。苦悶するなか、クモに到達したのでしょうか。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 November 4, p. 11.

DOI: 10.1073/pnas.1912154116

19.11.24

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