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街角で手に入る

 薬物には、ヘロイン、フェンタニルのような活性成分を含む様々な化合物が含まれている。ただし法執行機関が利用できる分析法は、洗練された装置を必要とし、混合物の中の希薄な化合物や粉の同定に困難が伴う。その中研究者らは、磁気浮上(Maglev)法、すなわち密度をもとにした化合物を分離できる技術を使って、粉になった薬物混合物が分析できることを報告した[1]。Maglev素子は、弱い磁性液体を含むバイアルと、それを振る二つのマグネットで構成されている。液体がマグネットに向かって落ちてくると、それが他から入ってきた粒子を、それらの密度に応じたレベルに浮かばせるクラスターに入る。さらにかなり小さな粒子を溶かすことなく分離する新しい磁気溶液もつくられた。ヘキサンとテトラクロロエチレンの混合物に溶かしたGd(III)キレート錯体を使うと、最も粉々になった薬物混合物を30分以内に分離することができた。視覚的に素子を見ることによって、サンプルがある特定の化合物を含んでいるか、どの程度の化合物の量なのかも大まかに決定することができる。必要であれば、単離した化合物を抽出しさらに分析も可能である。法執行機関での、短期間での分析が待たれる。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 November 25, p. 8.

DOI: 10.1002/anie.201910177

19.12.19

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