« 生きた細胞を | トップページ | 最後のセンター試験 »

有機リン系の

 いわゆる化学兵器は、最も有毒な化合物の一つである。ガスマスクや他の保護器具は、活性炭や金属酸化物を使っている。それに対して近年、ある種のMOFs(金属有機構造体)は神経ガスをトラップして中和できる可能性があることが示唆されてきた。そこでMOFsをガスマスクフィルターや織物に組み込む方法が研究されてきた。初期の研究ではMOFsは神経ガスを加水分解するものの大量のアルカリ溶液が必要であるため、神経もすり減らしてしまう。その中今回研究者らはZrをベースとしたMOFsとリンカーに比較的温和な固体塩基であるポリエチレンイミン(PEI)を使った材料が開発された[1]。MOFとPEIを混ぜることで得られるコンポジットは、十分な水を含み、これが加水分解に利用できる。試験の結果、有毒なソマンやVXガスを効果的に加水分解した。さらにMOF-PEIコンポジットを安価な市販の線維や大きな線維サンプルにコートした。これらは湿度が50%程度の場所で使われて従来のものと同様の効果を示した。しかも100日後も活性だった。新しいコンポジット、じっとはしていない。ソマンで染まらんようにガードできる。

[1] Chemical & Engineering News 2020, January 6, p. 4.

DOI: 10.1021/jacs.9b11172

20.1.18

|

« 生きた細胞を | トップページ | 最後のセンター試験 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。