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大環状化合物の合成に

 フォールダマー(foldamer)と名づけた合成ペプチドを利用する方法は、生成物を高い収率で導くことができることが報告された[1]。七つの残基を持つフォールダマーは。アルドール縮合による大環状化合物形成を触媒する。二つのアミノ基(一級と二級)が、基質の中のアルデヒドと中間体を形成し、フォールダマーの骨格が、アミノ基を支える足場となって、正しい配向が保たれて、中間体が閉環できる。二級アミンはおそらくエナミンを形成し、一級アミンはイミンとなってプロトン化を受けているはずである。これらはアルデヒドそのものよりも縮合反応では反応性が高い。研究者らは触媒を使って、14あるいはそれ以上の炭素を持つ環状化合物を84%以上の収率で合成している。12員環は環化でひずみが生じて、あかんかと思われたが、収率55%で生成物を与えている。研究者らはさらにこのフォールダマーがもとになった酵素を合成したいとしている。フォールダマーが黙って作用している。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 January 6, p. 5.

DOI: 10.1126/science.aax7344

20.1.21

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