« ケラチンを | トップページ | 生きた細胞を »

小さなクモは

 強くて頑丈なシルクを簡単に紡ぐようにみえる、シルクの気持ちは知るくことはできないけど。一方で合成繊維をつくるときには、これら二つが二律背反の関係になる。もし材料が強いと変形が難しくて、頑丈さを失い裂けやすいし、その逆も同様である。そこで研究者らは、科学的さらには物理的な方法で、クモの糸のような特性を持つ糸の製造を目指した[1]。強さと頑丈さの組合せを達成するために研究者らは、ポリ(アクリロニトリル-co-メチルアクリレート)糸と少量のポリエチレングリコールビスアジドを電子的に紡いだ。ついで熱で得られた糸を伸ばし、その状態で冷やした。これによって糸の中のファイバーが配列し、いわゆるクリック反応で、お互いが共有結合し、目的の材料を得た。この基本的な原理は同様の強くて頑丈なファイバーをつくりだすにも応用可能で、バイオ医薬、衛星技術、織物、自動車のような分野での応用も見据えることができる。クモの糸を意図して、苦悶の日が続いたのでしょうか。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 December 16, p. 11.

DOI: 10.1126/science.aay9033

20.1.16

|

« ケラチンを | トップページ | 生きた細胞を »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。