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Pd触媒を使っていた

 多くの反応で、Niを利用することが多くなってきた。ニッケルにおっける利点は、安価で、Pdよりも多くの種類の反応を触媒できる。ただしこれらの反応で使われるNiは、反応性が高すぎて、反応混合物の中で発生させなくてはいけない。代表例がNi(COD)2を、ホスフィンやビピリジンで置き換えて活性な触媒が提供される。これに対して今回の触媒前駆体(Ni(Fstb)3)は、Niを三つのトリフルオロメチル基を有するスチルベンが囲んでいて、酸素からNiが保護されている。実際に鈴木-宮浦カップリング、Buchwald-Hartwigアミノ化反応、Heck反応を含む、十数種類の異なる反応を行い、期待の生成物を高収率で得ている。Ni(Fstb)3は、Ni(COD)2の当座の代替品として利用可能である。ただしその調製段階で発火性のAlEt3を使っているため、より安全な還元剤の最適化や反応性の微調整が進行中である。ニッケルでいっける系が増えていく。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 December 16, p. 6.

DOI: 10.1038/s41929-019-0392-6

20.1.7

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