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生きた細胞を

 埋め込んだ素材から製造した生きた材料は、センシング、化成品あるいは材料製造や、バイオエレクトロニクスへの応用が期待される。そのような材料への挑戦は、細胞を長期間、厳しい条件で、生存させなくてはいけない。そこで研究者らは、バクテリアの胞子を埋め込む物体を3-Dプリンターを使って作成した[1]。事前にバイオインクを混合する代わりに、プリントヘッドにアガロースと枯草菌を混合し、75 °C に保った。その温度はアガロースが上がろうとして流れる温度であり、胞子も生きている。プリントされた材料が、脱水、紫外光、X-線やγ-放射のような厳しい条件にさらされても胞子は生きたままだった。遺伝子改変したバクテリアの胞子は、これらの環境を感知して応答することもでき、黄色ブドウ球菌を殺す抗菌化合物の製造も行えた。さらにプリントして乾燥させた胞子を含む材料は、脱水条件でも一ヶ月以上活性だった。胞子が奉仕、しかも報酬なしで、方針に従っている。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 December 16, p. 11.

DOI: 10.1038/s41589-019-0412-5

20.1.17

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