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湿った土あるいは

 雨が降った後、カビ臭い匂いを感じたら、それはゲソミンである。げっそりすることはない。それは土のバクテリアやシアノバクテリアが生産するテルペンである。人がなぜこの匂いへの感度があるのかはわからないけど、ネッタイシマ蚊も、この匂いに惹きつけられることがわかった[1]。ゲソミンは、蚊に対して卵を産みつける最適な場所であることを印象づけている。それはシアノバクテリアが幼虫には好ましいエサであるためである。ゲソミンについて広く研究していた研究者は、その匂いはビートの根の匂いであると感じていた。それをもとに探索したところ、ネッタイシマ蚊は、ビートの、とりわけ皮に卵を産むこともわかった。皮には茎よりも多くのゲソミンが含まれる。そこで研究者らは、水差し、ろ紙、ビートの葉からの抽出物で、誘惑剤を作成した。その結果、それはたくさんの蚊を引きつけていた。ビートの根はほとんど、食材とした後の廃棄物で安価であることからも、手頃な蚊の忌避剤を提供できる可能性もある。ビートを匂ってビートルズを聞く、ビビッときましたか。

[1] Chemical & Engineering News, 2019 December 16, p. 8.

DOI: 10.1016/j.cub.2019.11.002

20.1.9

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