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アミロイドβと

 タウタンパク質はどちらも、アルツハイマー病の悪役である。ただしこれら二つの関係は未だに曖昧だ。今回研究者らは、ノルエピネフィリンシグナルを含む受容体によって繋がっているかもしれないことを報告した[1]。α2Aアドレナリン受容体(α2AAR)は、アルツハイマー病の人の脳やそのマウスモデルでは上昇する。新しい研究では、アミロイドβオリゴマーが受容体の細胞外ループの一つのアロステリックな部位にバインドすることがわかった。アロステリック部位は、受容体の主なバインディング部位とは異なったバインディング部位で、それは受容体の配座変化を引き起こす。アミロイドβがバインドするとノルエピネフィリンシグナルの出力先を変化させて、グリコーゲン合成酵素キナーゼ3β(GSK3β)と呼ばれる酵素を活性化する。これがタウタンパク質の超ホスホリル化を引き起こす。タウの過剰リン酸化は、アルツハイマー病と関連するタンパク質沈着で見つかっている。ここでα2AARの主なバインディング部位にバインドできる薬を投与すると、アミロイドβの濃度は20 nMまで低下しGSK3β活性も低下していた。またマウスモデルでは、α2AARをブロックすると疾病の進行は抑えられていた。この疾病抑制、失敗しませんように。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 January 27, p. 9.

DOI: 10.1126/scitranslmed.aay6931

20.2.17

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