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光を捕捉して

 化学反応を触媒するという二つのミッションを遂行できる新しいロジウム錯体が開発された[1]。今回の触媒は太陽スペクトルの全てを利用することができる。多くの人工光合成系は、複数の分子を混合し、水の分解反応を誘導している。このプロセスの水素側は、光を吸収して励起電子が発生する。礼金は不要であるが、これらの電子が水素発生触媒に移動して、二つのプロトンが結合して水素を与える。ただし常に光吸収体から電荷移動が必要で、その段階でのエネルギーロスがある。それに対してここでは一つの分子でそれを行っているためロスが抑えられる。その触媒は二つのロジウム原子を含み、ベンゾ[c]シノリンとN,N'-ジフェニルホルムアミドがペアになった二つの配位子が、ロジウムに配位している。これによってRh–Rh結合の距離が短くなり、励起状態の寿命が長くなっている。より実用的な系にするためには、水素発生効率の向上、水の酸化触媒との共存、Rhに代わる触媒も必要。路地裏でも使えますように。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 January 27, p. 5.

DOI: 10.1038/s41557-019-0397-4

20.2.12

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