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植物に

 寄生する回虫が生産する低分子(アスカロシド)に、植物はどのように応答するのかの研究が行われている[1]。初期の結果はascr#18と呼ばれるアスカロシドを植物が検出すると、植物の免疫応答が活性化されることを示していた。ただしascr#18分子はそこでとどまるわけではなかった。植物はペルオキソームβ酸化というプロセスを使ってascr#18を代謝していた。このプロセスは、寄生虫がアスカロシドを合成するのに使っているパスと同じである。またこのパスで植物はascr#9という別のアスカロシドをつくり、これを自分自身の根から土壌に排出していた。その土壌では、植物に入り込んでいない寄生虫がその分子を感じて、その植物は自分が寄生するものではないと判断する。これらの結果は、植物が寄生虫のシグナルを拝借あるいはハイジャクして、それを変化させ、寄生虫に立ち向かっていることを示していた。またこの寄生虫と植物のコミュニケーションは、どちらにも恩恵があって、植物へは過剰な寄生虫の寄生を防ぎ、寄生虫は、寄生されていない植物を選別することができる。パラサイトについてウエブサイトにもあるかと。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 January 20, p. 11.

DOI: 10.1038/s41467-019-14104-2

20.2.11

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