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周期表の

 sブロック、pブロックにある典型元素は、軌道の数と形状から三重結合が最大であり、四重結合やさらに多重な結合は遷移金属に限定されていると想定されていた。それに対して今回研究者らは、四重結合を含む二原子ロジウムボライド(RhB)を報告した[1]。研究者らはこの結合様式に偶然出会った。すなわちRhBの研究を開始した当初、分子の振動数は三重結合を含むRhBH+よりも短くて強いことがわかった。加えてRhBの分子軌道の理論計算は、これら二つの原子は、二つのシグマ結合と二つのπ結合からできていることを示していた。これらのことから、RhBは、ホウ素に対する四重結合を含む最初の二原子分子であることが提唱された。ただしRhBの結合様式に関する先入観を乗り越えることは挑戦であった。すなわちこの成果が論文で認められるには時間もかかり、複数のジャーナルに投稿したが果たせず、昨年BFe(CO)3が四重結合を含むことが報告されて初めて掲載が可能になった。二原子分子、どこにも逃げんし。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 February 3, p. 9.

DOI: 10.1021/acs.jpclett.9b03484

[2] DOI: 10.1038/s41467-019-12767-5

20.2.27

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