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爆弾の起爆剤は

 安定性と自己爆発の絶妙なバランスが必須である。バランバランではいけない。今回研究者らは、完全に可逆な切り替え機構を持つ材料を開発した[1]。これはこれまで以上に爆発の開始を制御できて、より安全に使うことができる。[Fe(Htrz)3]n[ClO4]2nと呼ばれるスピンクロスオーバー錯体が合成された。それは鉄の周りに、爆発物でよく利用される窒素原子で構成される環と酸化剤のカウンターイオンであるパークロレートを含む。この錯体は、温度に応答して低スピンから高スピンまで電子状態を変化させることができる。衝撃に対する感度をテストするために、様々な温度でアンビルセル内で負荷をかけた。その結果、高スピン状態である60 °Cでは、25 °Cの低スピン状態より少ない力で爆発した。中程度の温度ではこれら二つの状態が可逆である。これはNi錯体が温度によって衝撃への感度が変化しないのとは対照的である。さらに実用的で安全な新しい材料開発が進行中である。爆弾、普段はご無用である。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 February 24, p. 9,

DOI: 10.1021/jacs.9b13835

20.3.19

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