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SARS-CoV-2の

 診断は、米国ではRT-PCR法で行われている[1]。この検査では最初に患者さんのサンプルからRNAを単離する必要がある。ただしR N A抽出はデリケートなプロセスで、細胞やその周りの環境は酵素がいっぱいで、それが核酸を崩壊させてしまう。核酸を隠さんといけないけどそれはできない。またこの抽出のためのキットは基本的には、無菌の緩衝液、細胞を壊して開き溶解させる溶液を含み、細胞の中のDNA、タンパク質さらに別の高分子からRNAを分離することを可能にするが、製造している会社ごとに異なる。実際のサンプル取り出しは、患者さんのサンプルの細胞を溶解する溶液と混ぜて、得られた細胞の残屑を取り除き、残った溶液を緩衝液で処置して濾過してRNAを得る。オランダにあるQiagenは、RNA抽出キット製造の最も大きな企業の一つであり、多くの検査でそれが使われている。この会社は、現在の製造と配分を拡大し6月の終わりには、一ヶ月に一千万のコロナウイルスの検査が可能になると見積もっている。ただし現状では絶対数が足りない。それに対してスタンフォード大学の研究所へは、多くの製薬企業やバイオテックが別の目的で使う予定の抽出キットを寄付している。この寄付の呼びかけは、米国FDAがRT-PCR法を迅速に承認してからである。ただし3月16日サンフランシスコ・ベイエリアには屋内退避勧告が出されて、研究者らは急ぎ研究室を閉じていた。なお寄付自体は歓迎されるものの、実際に必要な数には現状、達していない。寄付する気風が米国にはある。

[1] Chemical & Engineering News 2020 March 30, p. 6.

20.3.31

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