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金属が媒介する

 還元的カップリング反応によるアクチニド2-メタロビフェニレン化合物を、ロスアラモス研究所、バーモント大学さらにはミネソタツインシティ大学の合同チームが、初めて合成に成功した[1]。アクチニド、お口にあうかどうかはともかく、5f、6d軌道を有し、これがC-Cカップリンングを促しシクロブタジエン環を形成する。その環はベンゼン環とメタラシクロペンタジエン環に挟まれている。分子ヒュッケル則に従い、スペクトルや計算結果は、ウランやトリウムでは、シクロブタジエンは反芳香族で、ベンゼンは芳香族であることを示していた。なおウラン(U)の5f軌道はビフェニレンと共有結合し、Thでは、f電子がないため、そうではない。5fや6d軌道が、アクチニドに特徴的な化学を可能にし、これが遷移金属とアクチニドとの違いももたらしている。また今回の、通常ではない電子特性を有する新しいタイプの芳香族化合物は、反応性に関する新たな分野を切り拓く可能性もある。新たな特性で、何か得せいへんかなあ。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 March 2/9, 17.

DOI: 10.1038/s41586-020-2004-7

20.3.29

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