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直鎖アルキルベンゼン

 が末端アルケンのヒドロアリール化反応で高選択的に合成できる系が報告された[1]。Ni(COD)2を触媒に、嵩高いN-複素環カルベンが配位子として用いられている。直鎖アルキルベンゼンは、洗剤や洗浄剤に使われているが、これらはフリーデル・クラフト反応を経たアシル化と還元で製造されている。それに対してここでは一段階、85-96%収率、直鎖と枝分かれ生成物の比はおよそ50:1で生成物を得ている。さらにNi(COD)2の触媒回転数は同様の反応のそれの10倍以上である。一般にこのタイプの反応では、内部と末端アルケンの異性化もあるけんで、直鎖生成物を選択的に得ることは困難である。ここではその課題解決を積極的に行ったわけではないが、類似のX-H結合のアルケンへの付加の反応として一般化できる。反応はアルキルニッケルアリール中間体を経て進行し、予想していなかった触媒配位子の間の水素移動を含み、最後に還元的脱離が進行する。さらに大抵のN-複素環カルベンが活性に影響せず、配位子の間の非共有結合性引力相互作用が反応性に関わっている。触媒活性が十分に高ければ、工業的レベルへのスケールアップも容易である。用意周到に、しゅ〜っとやって見たい。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 February 17, p. 8.

DOI:10.1038/s41557-019-0409-4

20.3.7

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