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アジリジンは

 窒素を含む三員環化合物である。研究者らは以前、Rh錯体を触媒とする反応を開発していた。ただしRhの価格が2014年の1g40ドル以下だったのが400ドルになり、この高騰を侮るわけには行かなかった。そこで同じ研究者らは、コロラド州立大学のShi先生らのジオキシランを用いたオキシラン合成に触発されて、その窒素バージョンをデザインした[1]。すなわち電子不足なケトンと窒素源から調製した寿命の短い高反応性のN-Hオキサジリジン中間体が、Shi先生のジオキシランのように、窒素原子を不活性アルケンに移動させることができることを明らかにした。さらにこの新しい方法では、N-Hアジリジンの立体化学を制御することもできて、これはRh触媒系では達成できていない成果である。安価で世界のどこでも行える方法であるが、適用限界もある。すなわち立体的に嵩高いアルケンやある種のスチレン、末端アルケンには現状では適用できていない。でもこの系さらに器用になることを期待。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 March 2/9, p. 9.

DOI: 10.1038/ s41929-020-0430-4

20.3.22

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