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マラリア治療薬として

 古くから使われているクロロキニンとヒドロキシクロロキニンがSARS-COV-2の治療薬候補として注目されている[1]。先月、サルの細胞でCOVID-19を引き起こしたウイルスを抑制したことが報告された。この薬は安価で安全だけど、重大な副作用、例えば心臓障害や視覚障害を引き起こす。薬の需要が急激に拡大しその不足が病院から伝えられている。その中リン酸クロロキニンを含むクリーナーを飲んだカップルがいて、ご主人は死亡、奥様は入院された。フランスでの試験では、ヒドロキシクロロキニンの服用で患者の病からの回復を助けることが報告された一方で、北京での試験では効果が見られなかった。過去数十年にわたってクロロキニンは、新興病原体に対する抗ウイルス薬候補である。2004、2005年にはSARSコロナウイルス抑制剤として確認された。それ以降も、OC43コロナウイルス、鳥インフルエンザ、エボラウイルス、ジカウイルス、MERS-CoVを含むウイルスのネズミへの感染抑制が試験されている。ただし人に対する研究での成功例は少なく、ウイルス感染治療薬として一度も承認されたことはない。それでも多くの製薬会社は、制約を恐れず、数百万回分の薬の寄付を申し出ている。いずれクロロキニンに、おおきに、と言えますように。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 March 30, p. 15.

20.4.3

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