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二級炭素が存在する中

 飽和アルキル環のヘテロ原子から二原子離れた一級炭素上のC-Hが活性化されている[1]。ここではシクロオクタン中、2-メチルフェナントロリン配位子を有するIr触媒が基質とボリル化剤であるB2pin2との反応を促進する。その結果、ボロン酸エステルがアルカンや保護していないアルコールの中の第一級C-H結合や、環状アルカンや飽和複素環の中の第二級C-H結合に収率29–85%で組み込まれた。生成物にあるC–B結合は異なる様々な官能基に変換できる。この反応で五種類の分子群から少なくとも63の化合物が合成されている。従来法で同様の選択性を獲得するためには、出発化合物を溶媒に使う必要もあった。今回の反応系では、より少ない出発化合物でも進行するため、それらは固体でもさらに複雑な化合物へも適用できる。多くの官能基が含まれていても反応には影響を受けない。なお多くの溶媒は活性なC-H結合やπ結合を有するが、ここではシクロオクタンを溶媒に使った点も鍵である。シクロオクタンが反応を見送ったんかな。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 May 18, p. 4.

DOI: 10.1126/science.aba6146

20.5.30

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