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ギリアド・サイエンシズが

 エボラ出血熱の治療薬として開発したレムデシビル。その製造の拡大を公にしている[1]。通常それは9から12ヶ月を要する。ただし1月以降化学合成の最適化で6から8ヶ月に時間短縮が行われている。その中会社は4月はじめおよそ1.5百万錠、これは10日間投与する14万ケースに対応できる量を確保したと発表、さらに10月までには50万ケース、年末には100万ケース、必要となれば来年数百万ケースの治療に必要な量を供給するために、内部施設の増強と社外パートナーシップの拡大に取り組んでいる。ただしもし薬が役に立つことがわかれば、現在進行中の治療と政府が備蓄するための世界的な需要で、この供給では追いつかないかもしれない。ギリアドは現在、数段階の合成の後半の中間体合成を外注し、最後の重要な段階を自社で行っている。この点でもキャパシティを増加させる予定である。なおギリアドの実際の製造工程はわからないけど、2017年同社が発表した論文[2]には、リン原子キラリティーを有するレムデシビル合成は、再結晶によるジアステレオマー分離を含むこと、それでも200 g以上が容易に合成できると記載されている。ギリアドは、ギリギリやどを回避すべく、邁進されている。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 May 4, p. 23.

[2] DOI: 10.1021/acs.jmedchem.6b01594

20.5.8

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