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青色光を

 Pd触媒によるカルボニル化反応に照射すると、多くの種類のハロゲン化アリールやハロゲン化アルキルのカルボニル化が達成される[1]。この反応は酸塩化物、アミド、エステル、ケトンや、多くの医薬品に見られる基本骨格を導くこともできる。触媒反応の専門家は、この反応は基質適用範囲の広さからアメイジングであると述べている。イメージできますか。さらにカルボニル化反応で合成するのが難しい酸塩化物も導くことができる点、極めて魅力的である。研究者らは光レドックス触媒を使ったカルボニル化で酸塩化物合成を試みていた中で今回の系を発見した。詳細を検討すると光レドックス触媒は全く働かず、一方で青色光が、ラジカルが誘起する酸化的付加と還元的脱離の二つの段階を効率的に加速させていた。触媒反応ではこれらの段階のバランスが重要で、一方を加速しすぎると他方が抑制されてしまう。ただしここでは青色光がその両方を駆動するのを補助し、絶妙なバランスを保っていた。なおそのことを、ここでばらすことになった。ブルーライトで乾杯。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 April 20, p. 6.

DOI: 10.1126/science.aba5901

20.5.12

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