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世界のメタノールの

 年間生産量はおよそ1億トンで、さらにその量は急速に伸びている。ホルムアルデヒドや他の汎用化成品の前駆体として利用されるメタノールは、工業的には銅、酸化亜鉛、アルミナ(CZA)を含む触媒を使って、一酸化炭素から製造される。多くの研究は、このCZA触媒は、二酸化炭素からもメタノール製造が可能であることを示しており、これによって、大気中の温室効果ガスのレベルの制御も可能である。ただし反応機構があまり解明されていないこと、CO2をMeOHに変換する最適条件が未解明であることが、この技術の展開を限定的にしている。通常CZA触媒は加熱によってのみ活性化されるが、今回研究者らは、熱と光を組合せた活性化で、そのパフォーマンスが劇的に向上することを示した[1]。さらに改良の鍵である点を説明できる多段階反応の機構も明らかにした。触媒を加熱している間、紫外線や可視光を照射すると、銅と亜鉛が同時に励起されて、これらが相乗的に分子状水素を活性化し、反応中間体であるHCOOの変換を促進する。熱触媒と比較して、この光熱過程は、これまでの反応温度よりも50 °C低下させてもメタノールの収率を30%まで向上させている。工場でも、こう言う状態です、と示したい。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 April 6, p. 9.

DOI: 10.1038/s41467-020-15445-z

20.5.10

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