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誰かの心を見る

 また知力を伸ばす。これらは単なる言い回しではなく、高分子科学と顕微鏡法の助けで実際にできることになるかもしれない。化学技術者らは、臓器を柔軟で透明なヒドロゲルに変換する方法をみつけた[1]。その人がポスドクだった頃、脳組織を透明にして、ポリアクリルアミドに固定する方法を開発していた。ただし得られたサンプルは壊れやすかった。それに対して今回、アクリルアミド、交差連結剤と開始剤の量を調整し、交差連結したものではなくて、絡んだヒドロゲルを作成した。長いポリマー鎖は絡み合い、またお互い外れることもできた。これによってゲルは構造的な完全さを有するとともに、柔軟性と伸縮性も併せ持っていた。研究チームはこれをELAST法と名付けた。このポリマーの型が生物組織に入り込むと細胞や分子は、伸縮できるゲルの中で絡み合うことができる。これによって壊れやすい組織を扱うことが容易になり、蛍光標識した細胞や生体分子をつくることが迅速にできるようになる。得られたゲルをもとの形に戻すと、イメージングやラベリングに利用できる。これによって、脳全体のマッピングができることが期待されている。ELASTイラストがもとで言い出すことになったのでしょうか。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 May 25, p. 8.

DOI: 10.1038/ s41592-020-0823-y

ELAST: entangled link-augmented stretchable tissue-hydrogel

20.6.8

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