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地球の大洋は

 40億トン以上のウランが溶けている。これは地球上にある既知の資源を全て合わせた量のおよそ1000倍であり、世界の原子力発電所を数世紀にわたって稼働するのに十分な量である。ただし「海は広いな大きいな〜」であるため、海水中のウランの濃度はおよそ3 ppbで、これを抽出するのはタフな仕事である。その中、導電性ポリマー鎖によって特徴づけられる新しい吸着剤は、この仕事を容易にすることができる[1]。研究者らは、過去の研究では電気化学的な方法でウランを抽出することが示された有望な多孔性芳香族材料であるMISS-PAF-1のウラン取り込み特性を改良した。得られた材料はサリチルアルドキシム基を含む吸着部位でウランイオンをトラップできる。性能を向上させるために研究者らは、MISS-PAF-1のチャンネルにポリフェニルアセチレンを装着した。これによって導電性の鎖が吸着部位の近くにイオンを輸送する経路を確保し、ウランを濃縮することができる。天然の海水の試験では、修飾したMISS-PAF-1は、修飾していないそれや別の吸着剤より3倍以上のウランすなわち、吸着剤1g当たり13 mgを56日間で抽出していた。吸着剤、祝着至極。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 May 18, p. 9.

DOI: 10.1016/j.chempr.2020.04.012

20.6.5

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