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多糖合成は

 タンパク質や核酸合成よりも、多様な連結構造があるため、挑戦的な課題である[1]。たとえ、短い多糖でも、数週間を要する。実際これまで合成された最も大きな糖鎖は92糖が連結しているが、合成が完了するまでに2年を要している[2]。その中研究者らは2001年、自動固相合成法を多糖合成に適用することを考えた。機械を使って一連のグリコシル化反応で、一度に分子の一つのモノマーを成長させた。多糖が望みの長さになった段階で、それらを樹脂から切り離して精製した。その結果100ユニットの糖鎖高分子合成を200時間以内に全体収率8%で達成している。この反応条件の最適化には20年を要している。その間、それぞれのボトルネックとなる段階が改良されてきた。例えば数百の反応条件に耐えることができて、かつ必要な時には目的の分子を簡単に取りはずすことができる、固相樹脂へのリンカーを開発した。また精製や質量分析法もバージョンアップし、合成された極端に長い多糖の正確な分析を可能にした。今回の系は、生物でのバイオポリマーの役割に関する研究の一助にもなる。多糖がフロンティアに立とうとしている。言った通りでしょ。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 June 1, p. 9.

[2] DOI: 10.1038/ ncomms14851

[3] DOI: 10.1021/ jacs.0c00751

20..6.12

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