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貝類であるイガイは

 逆に帯電したタンパク質を分泌する。これらは相互作用し、水に不溶なタンパク質の液滴の懸濁液であるコアセルベートをつくる。この濃いコアセルベートは、タンパク質が交差で連結し接着性が強化されている。この機構を模倣したこれまでのポリマー接着剤は、電荷、塩、溶液のpH条件に依存だった。それに対して研究者らは、これらに依存しないポリマー接着剤をつくった[1]。それにはジエタノールアミドが使われ、それによってコアセルベート形成が促進される。また表面接着に重要なカテコールを含む部位や、紫外光に晒された時に、別のポリマー鎖の同様のグループとリンクできるクマリン基も有する。作成したポリマーの溶液を温めてコアセルベート形成を促し、得られたノリを、水に浸したガラススライドの接着に使った。10分間紫外光を照射し、交差連結させた。この接着剤はpH3-12、0-1M塩濃度で利用可能で、イガイのそれに匹敵する100kPaの接着力を示した。この成果は、水中での接着に関する重要な進歩である。今後は医療条件で利用可能であることを確認することが必要である。コアセルベート、焦るめ〜と、つくれたのかな。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 July 13, p. 7.

DOI: 10.1021/ acsnano.0c02396

コアセルベート:コロイドからなる液胞の流動層と液層入り混じった物体(ウィキペディア)

20.7.25

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