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たいていの生体分子は

 キラルである。円二色性(CD)スペクトルがキラリティーに関する情報を与えてくれる。ただし生体分子の混合物に関するデータは解釈が難しい。「データ解釈で〜たらめだ」とだめである。その中今回CDと質量分析を組み合わせてこの課題が解決された[1]。まず質量分析を使って、グアニン四重鎖と呼ばれる構造を形成するグアニンが豊富なDNA配列のイオンが単離された。ついでDNAにある特定の波長、偏光、エネルギーのレーザーパルスが照射された。DNAは光に応答して電子を失いイオンの電荷状態が変化した。この応答の程度がイオンのキラリティーや光の偏光に依存している。ついでイオンの質量スペクトルを得ている。光の偏光を変更させて、偏光と波長の関数として電荷の減少した化学種の強度からCDスペクトルが計算されている。この新しい方法を使って得た気相のCDスペクトルは、これまでの溶液相のCDスペクトルと類似だったことから、気相、溶液相での構造は類似の塩基がスタックしたパターンであることを示唆していた。今後はこれによって同じDNA配列でも、異なるスタッキング配座を区別することが可能になる。スタッキング、ストッキングとは違う。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 June 29, p. 4.

DOI: 10.1126/science.aab1822

20.7.13

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