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原子や分子が衝突すると

 玉突き台の上にあるボールのように、お互いが跳ね返るのではないかと期待される。ただしCO分子が衝突したとき、時にスクエアダンスが始まる。今回研究者らは、コンピューターシミュレーションを使い、分子の炭素–炭素同士が800 m/sの衝突速度でぶつかると、二つの分子は酸素原子の相互作用に促されるように、ある場所で回転しお互い後ろ向きになり、もと位置になるまでこれが繰り返されることを明らかにした[1]。これはまさにスクエアダンサーがお互いに後ろ向きになって踊る「ドーシードー」に類似である。この効果は、分子の前向きの推進力が回転エネルギーに変換されているためである。またこの振る舞いは20回衝突でわずか一回程度起こるのみであるものの、これまでのモデルではこの現象は説明できない。星間空間では、CO分子は回転エネルギーを光エネルギーとして放出し、望遠鏡がそれを捕まえてチリ雲や星雲のイメージがつくられている。そのためCOのスクエアダンスは、これらのCO濃度がかなり高い彗星や太陽系外惑星近くではより多く起こる可能性がある。CO同士の「ドーシードー」、どしどし研究を進めたい。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 July 20, p. 13.

DOI: 10.1126/science.aan2729

20.8.6

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