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2019年4月

 ノートルダム大聖堂が火災で破壊された。その後大聖堂の屋根や尖塔に使われていた鉛の行方に関心が持たれてきた。その中研究者らは2019年12月と2020年2月に、大聖堂近くの土のサンプルを複数集めて蛍光X線で鉛の量を測定した[1]。ついでそのデータをもとに、どの程度の鉛が火災で落ちたかが見積もられた。その結果、大聖堂の1 km以内におよそ1000 kgの鉛が落ちたことがわかった。これは地方自治体が見積もった量の6倍に相当する。研究者らの検証実験は、鉛で編み上げられたチリがその地域に落ちたことや建物にも入り込んでいる可能性を示している。米国の疾病管理予防センターは、残留する塵や土を取り込むことは、家庭で子供が鉛に晒される一つのパターンであると指摘している。火災の直後の環境調査は防疫官に危険を警告していたものの、火災の後すぐには、土、ちり、血液サンプルはほとんど集められておらず、この火災からの鉛が人の健康にどのように影響するかを解明することが難しいのが現状である。鉛の影響があんまりわからないのか。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 July 20, p. 13.

DOI: 10.1029/2020GH000279

20.8.5

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