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海溝は

 大洋の最も離れた生息地でもある。表面から11 kmまで離れた場所にあるV字型の裂け目の底に沿った生態系は、死んだ生命体や上から沈んできた特別な物質が豊富である。今回の研究結果は、深さがわからなかったこの領域まで、水銀汚染が広がっていることを示していた[1]。北京大学と上海海洋大学の研究者らは、ニューブリテンを含む三箇所の深海の溝の底から集めたエビのような端脚類で、高濃度の水銀やメチル水銀を観測した。端脚類の平均的なメチル水銀濃度は、新鮮な水環境から集めた端脚類のそれのおよそ3倍だった。さらに水銀量全体の平均は、北米で最も工業化されていて汚染も広がっている地域の一つであるニュージャージーの海岸沖に棲む端脚類の水銀量の平均の7倍だった。今回の研究結果から研究者の一人は、このような高い濃度の残留物は、深海の食物網全体で、一般的になっているのではないかと指摘している。端脚類が、破格な情報を発信している。

[1] Chemical & Engineering News 2020 August 10/17, p. 9.

DOI: 10.1021/acs.es- tlett.0c00299

20.9.4

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