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地球上に豊富で

 無料の窒素源である窒素ガスを使った反応のほとんどはアンモニア合成である。それに対して今回、窒素ガスから含窒素有機化合物を合成する方法が報告された[1]。窒素分子の反応性を向上させるためには金属を使って強くて安定な窒素–窒素結合に電子を注入するのが通常である。ただしその条件下で親電子剤が存在すると、金属は親電子剤と優先して反応してしまう。そこでここでは、窒素分子を親電子剤として反応させた。新反応は、ジケチミナート担持の鉄を使い、それがベンゼン環のC-H結合と反応しついで窒素分子との錯体を形成する。錯体の部分シリル化が窒素を親電子的にし、錯体中のベンゼンの攻撃を受けることができた。今回の窒素還元とC-H結合活性化の組合せは、画期的な技術突破である。窒素に加えて地球上の豊富で有毒ではない鉄を触媒としている点も特徴である。一方で金属ナトリウム、ブロモトリメチルシランを用いていること、加熱と冷却を繰り返す必要があることから、実用的になるまでにこれらの点を改善する必要もある。親電子剤としての窒素、神殿にもあるよ。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 August 24, p. 5.

DOI: 10.1073/pnas.1821207116

20.9.12

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