« アスタチン同位体のうち | トップページ | 211Atのガンへの送達 »

脳腫瘍や

 白血病、多発性骨髄腫を対象に211Atを含む分子の臨床試験が行われている[1]。後者の場合血液中を動くガン細胞を標的とするため、外部からの放射治療は難しく、細胞を標的としてα放出剤を放出できる分子は魅力的である。ただし別の科学者らは、アスタチン–抗体錯体は、抗体の結合を切ることなしに放射線量を増加させることができないと言う課題に直面し別の方法を開発している。これらの開発段階の課題は、アスタチンの基本的な化学に帰結する。すなわちハロゲンの様で金属でもあることである。水中では条件次第でアスタチンは金属の様なカチオンに、またハロゲンの様なアニオンとして振る舞う。これに関する研究を行っているグループは最近、アスタチンの電子親和力を世界で初めて測定した[2]。また計算結果によれば、水中のAtO+ではアスタチンはスピン一重項状態で、気相中ではAtO+はアスタチンをスピン三重項状態にする。またアスタチンの最深部の電子は素早く動き、コンピューターモデルは相対論効果を考慮しなくてはならず、これが計算を複雑化し、兄さんにお願いしても難しい。さらに明日に続く。

[1] Chemical & Engineering News 2020 August 10/17, p. 22.

[2] DOI: 10.1038/ s41467-020-17599-2

20.9.8

|

« アスタチン同位体のうち | トップページ | 211Atのガンへの送達 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。