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オレアンドリンは

 南米や他の地域の造園にある有毒な低木であるキョウチクトウに存在する糖鎖を含む化合物である。この植物を食べると吐き気、嘔吐、不整脈を引き起こし、時に死に至る。オレアンドリンは、キョウチクトウの根から花までの至るところにあって、体内に入るとナトリウムやカリウムポンプを抑制する。米国のFDAは、オレアンドリンやキョウチクトウからの抽出物をいかなる疾病の治療のためにも承認していない。そんな中7月に、オレアンドリンがSARS-CoV-2を打ちのめすことができるというプレプリントが公開された[1]。この論文は今のところ他の科学者によって吟味されていない。そのプレプリントでは、試験管の中ではガンが引き起こすレトロウイルス(RNAウイルス)の別の細胞への拡大をブロックすることができるオレアンドリンの可能性が言及されている。ただしプレプリントから人への投与までには、人の細胞や動物での実験を含む多くの研究や、医師によってモニターされる必要である。そんな中トランプ大統領も言及した治療の可能性を含む誇大な宣伝のために、人が個人的にキョウチクトウで治療してみるという境地になることが心配されている。この植物を食べたり、植物からの煙を吸ったりしてはいけない。キョウチクトウ、こん畜生。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 August 31, p. 6.

DOI: 10.1101/2020.07.15.203489

20.9.19

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