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月の表面に

 酸化鉄を含む鉱物であるヘマタイト(赤鉄鉱)が発見されて以来長年、そのオリジンが研究者らを悩ませていた。酸化鉄は地球ではサビとして広く知られている一方、プロトンを含む太陽風が月の表面の大抵の化学種を還元しており、基本的に月では酸素供給は不足している。ただしこの状況が、地球が月の太陽の間を通過する際に激変することが類推された[1]。これによって月は、地球が保護する磁場の端に移動し、地球の大気からの酸素が月の表面に到達する。この洞察はChandrayaan-1 軌道船によって集められたスペクトルデータから導かれている。そのデータは、地球と向かい合っている側の月の極はヘマタイトが濃縮されていることを示していた。地球の酸素は月の反対側には到達せず、太陽風が、より低い緯度で形成されるヘマタイトを還元することができる。研究者らはこのモデルに自信を持っている一方で、月のヘマタイトサンプル採取とその研究まで、それを実証することはできないだろう、としている。ヘマタイト、ヘマをせず待ちたいとのことです。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 September 21, p. 9.

DOI: 10.1126/sciadv.aba1940

20.10.7

 

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