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二つのスクリュー

 押出しを使って研究者らは初めて、生理活性を示す医薬品原料を合成した[1]。すなわち二つの固体出発化合物を、相互に連動し合う対になったスクリューによって混合、すりつぶし、反応を経て最後に押出した。対になったスクリューによる押出しは、連続的に稼働させることができること、また溶媒も不要であることから、医薬品工業プロセスのコスト削減や環境負荷の低減も可能である。医薬品合成の効率は極めて悪い。連続フロー反応は、バッチ式と比べて反応時間短縮や廃棄物削減に有効であるものの、溶媒が必要である。実際このスクリューを使って薬品ダントロレンやニトロフラトインが連続的に生産されている。押出の結果、後者への変換効率は100%で期待のE体のみを導くことができ、追加の精製段階も不要だった。なお医薬品化合物は多形で結晶化させると異なる物理的、生化学的な特徴を持たせることができるため、押出の方法で得た化合物が、他の方法で得たそれと同様かあるいはそれ以上の活性があるのかを示す必要もある。一流のスクリュー、いずれスクールでも使えるかなあ。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 October 5, p. 11.

DOI: 10.1021/ acssuschemeng.0c03816

20.10.23

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