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窒素分子を

 切断してアンモニアを導く化学反応は、世界中の肥料供給に寄与している。ただしこのプロセスは、高圧と400 °C以上の温度が必要であるため、エネルギー負荷が大きい。現状では、鉄触媒が工業的なスケールで使われている。その中研究者らは、遷移金属よりもむしろホウ素原子を組み込んだ反応性分子であるボリレンを使って不活性な窒素分子を捕捉しうることを以前に示していた。さらに今回研究者らは、ボリレンにバインドした窒素分子を、室温で塩化アンモニウムに分解できることを示した[1]。固相の還元剤と酸反応剤が、この多段階の還元とプロトン化を含む複雑な変換を後押している。さらにアンモニウムへのエンルートの中間体を単離し、特徴を明らかにしている。化学者はこの反応が成功したのは、遷移金属とは対照的に、電子豊富なホウ素がさらに電子を受け取ることを嫌がったことによるもので、その結果、窒素分子の還元が引き起こされて、開裂が進行したと考えている。ボリレンの力を借りれんねんで。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 September 21, p. 8.

DOI: 10.1038/ s41557-020-0520-6

20.10.4

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