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協奏的に電子が

 移動し環状の遷移状態を経るペリ環状反応を触媒する酵素が特定された[1]。研究者らはまず複数の菌類から候補となる酵素を見つけた。同じ出発化合物から、ある酵素のグループはヘテロDiels-Alder反応を触媒し、別のPdxIと呼ばれる酵素で代表されるグループは、Alder-ene生成物である置換ペンテンを与えた。これはペリ環状反応が高いペリ選択性で進行していることを示している。結晶構造や分子シミュレーションによれば、PdxIが基質の位置を決めて単一のAlder-ene遷移状態のみが可能である様に仕向けている。タンパク質工学研究で研究者らは、PdxI のペリ選択性を、PdxIの活性部位のあるアミノ酸を変更するだけで、Alder-ene生成物からヘテロDiels-Alder生成物にスイッチすることも可能にした。ここでは選択性の完全な制御までには至っていないものの、基本的に二つのペリ環状反応の選択性を生体触媒を使ってシフトさせることができることを例示している。Alder-ene反応を触媒する酵素も、あるんだ〜。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 October 5, p. 9.

DOI: 10.1038/s41586-020-2743-5

20.10.20

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