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1,4-ジオキサン

 1863年初めて合成された[1]。この化合物大気に放出されて人が吸うとガンに罹患するリスクが高まる。それでも1,4-ジオキサンは屋外の大気中には、それほど長くはとどまらない。米国環境保護庁(EPA)によれば、1,4-ジオキサンの半減期は5時間未満である。それは光化学的に反応しヒドロキシルラジカルが発生してアルデヒドやケトンのような分解生成物に至る。一方それは高濃度でも水に完全に溶けて簡単には蒸発しない。この特性が1,4-ジオキサンを水から除去するのを困難にしている。例えば汚染された地下水は通常、吸い上げと処理(pump- and -treat)によって扱われ、その後塩素化溶媒や別の混入物質を除去するために、空気を吹き込むか粒状活性炭を通したろ過が行われて帯水層に戻される。がしかしこの方法は1,4-ジオキサンでは効果的に作用せず、エネルギー負荷のかかる先端的酸化過程すなわち紫外光照射による過酸化水素との反応を利用する。あるいは過酸化水素の代わりに次亜塩素酸を使う方法もある[2]。この他にも多くの対策が施されているが、1,4-ジオキサンの環境中への放出を停止させることが最も効果的である。これまで1,4-ジオキサンがたくさん広がっていた。奥さんにもお伝えを

[1] Chemical & Engineering News, 2020 November 9, p. 18.

Ann. Chim. Phys. 1863, 67, 257; Ann. Chim. Phys. 1863, 69, 317.

[2] DOI: 10.1039/ D0EW00316F

20.11.30

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