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いずれ不足する

 肥料のための重要な元素であるリンを確保する新たな方法として、どこにでもあるおしっこやうんちが着目されている。その中研究者らは人工尿から単純な電気化学的な手法でリン原子を抽出できることを示した[1]。これはリン原子を沈殿させるためにマグネシウムを使う以前の方法より安価である。実験では、負に帯電したリンと塩素イオンをアノードチャンバーに入れた。そのチャンバーはイオン交換膜を介してもう一つのチャンバーと隣合わせである。ここに尿を入れて、適切な電流密度をかけると、リンイオンは中性のリン酸(H3PO4)に変化し塩素イオンは負のままだった。電流を逆に流すと、塩素イオンはもう一つのチャンバーに移動し、もとのチャンバーは肥料生産に適したリンが豊富な溶液になった。なおこの技術を、集積された排水処理施設に適用した場合には、汚泥からおいでになる尿が対象になるため実用的ではない。そのため公衆にある小便器にたまる尿を用いる必要がある。尿、妙な話じゃないよ。

[1] Chemical & Engineering News, 2020 November 9, p. 11.

DOI: 10.1021/ acsestwater.0c00065

20.11.27

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